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編集者が行く!

みぢかなちけあ
障害者
その他
2023年7月6日
第53弾!編集者が行く!デイジー川崎・水車の会 ボランティア活動説明会(川崎市視覚障害者情報文化センター)
川崎市で行われる地ケアに関するイベントを紹介します。イベントに参加し体験したことや思ったこと、主催者の思いをお伝えします。 「私たちの思いも!」という方もお待ちしております。取材に伺いますので、ぜひお声がけください!
デイジー川崎・水車の会 ボランティア活動説明会(川崎市視覚障害者情報文化センター) |
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2023年05月30日

川崎市視覚障害者情報文化センター(以下、センター)で行われた「デイジー川崎」と「水車の会」のボランティア活動説明会に参加してきました。
「デイジー川崎」と「水車の会」は視覚障害者の方にデジタル録音図書を提供するボランティア団体です。視覚障害者で点字をスムーズに読める人は約10%と少なく、多くの方は音声で情報を収集しています。そのため録音図書に関わるボランティアはなくてはならない存在です。
「水車の会」は、昭和39年に誕生した「身近な情報を音声で届ける」を主体に視覚障害者の生活向上を目指して活動している団体で、新聞や図書、選挙公報や行政発行の各種刊行物を音訳して視覚障害者の方にお届けしています。朗読と違い、音訳において読み手は黒子になります。読み手の感情を入れず、活字を音声に置き換えるー、簡単に聞こえますが、実際にやってみると技術が必要なことに気づきます。「おじいさんとおばあさんが3人いました。」といった何気ない文も、言葉の塊や音の高低に気をつけ、文の構造を理解して読みます。技術や慣れが必要ですが、その分「自分の声で情報を届ける」魅力があります。他にもラジオの情報番組のような定期刊行物も録音してCD発行し、県内外の方たちに郵送しています。このCDを聞いて、職場や友人との会話のネタにしている方もいるそうです。
「デイジー川崎」は、川崎市盲人図書館の「デイジー研究会」を元に平成13年に発足したボランティアグループで、録音された音訳データをデイジー編集(※1)し、視覚障害者の方にデジタル録音図書として提供しています。録音されたままの音訳データは、長時間の音声データのため読みたい場所までたどり着くのが困難です。それをデイジー編集することで、章単位やページ単位で分かれ、頭出しができるようになります。これは私たちが本の目次から文章を探すのと同じです。説明会では実際の編集ソフトを使い、編集作業を行いましたが、操作画面もわかりやすく慣れればできるようになりそうです。デイジー編集は、読書好きの人ならではのボランティアです。皆さん「自分では選ばないようないろいろな本も読めて、とても楽しい」とおっしゃっていました。
どちらのボランティアも自宅で作業できます。慣れるまでは週1回の活動の日にセンターでサポートをしてもらえます。水車の会は毎週火曜日午後1時から、デイジー川崎は毎週火曜日午後2時から活動しています。何か始めたい方や本の好きな方、ボランティアに興味がある方は気軽に来てほしいとのことです。
説明会終了後、センターを案内していただきました。
センターには点字図書や録音図書がぎっしり収納された棚が何個もあり、この大量の図書からリクエストのあったものを郵送で貸出ししています。またネット上の電子図書館サピエ(※2)の利用相談も行っています。視覚障害者用具もいろいろ揃っていて、拡大読書器や白杖、生活用品、オセロなどのゲームやおもちゃなど、実際に手に取ることもできます。使用方法や購入方法の相談や、在庫のあるものはセンターで購入できます。
センターでは、ヨガ教室や音声解説付きDVD映画の体験上映会、UDCast体験上映会など、視覚障害者の方が楽しめるイベントの開催を予定しています。詳細はこちら(川崎市視覚障害者情報文化センター)
※1デイジー編集…国際標準規格デイジー規格(2.02)に準拠した編集方法。
※2サピエ…全国の視覚障害者向けの録音・点字図書の書誌情報とデジタルコンテンツを所有する総合ネットワークシステム。